ネットワークジャパンから 「伝説の銘器、今、蘇る」Hi-Fiオーディオ用出力トランス『NY20シリーズ』発売!
MIZAI Hi-Fiオーディオ用出力トランス『NY20シリーズ』
オーディオ愛好家の間で今も根強い人気がある真空管アンプにとって、出力トランスは、真空管と並び音質を決定するキーデバイスです。
ネットワークジャパンは、20周年をむかえるにあたりこれまでの事業に加え、品質にこだわったオーディオ機器の開発に挑戦。
新たにMIZAI(未在)ブランドを立ち上げ、その第一弾として発表するのがHi-Fiオーディオ出力トランスの「NY20シリーズ」です。
ラックスマン株式会社で真空管アンプも含め、多くのアンプの技術責任者を務めたエンジニアが、長年暖めてきた新たな技術の投入。
今入手しうる最適な素材の選択などにより、性能・音質両面にわたって出力トランスの新たな地平を切り拓くものとしてNY20を送り出します。
50Hz~70kHzまでフラットにのびた広帯域。ハイレゾ対応で位相回転がないのも本シリーズの特徴です。
出力トランスに求められるものは、何かを本質的な視点で追求し、現在の真空管用出力トランスとしての優位性はもとより、生産中止なって久しいOY15型トランスが搭載された、真空管アンプの載せ替え用としても使っていただける目的で開発したものです。
なおトランスご購入者には真空管アンプ自作派にむけ、人気の高いKT88と300Bの参考回路図。
KT88はシングル三極管接続、そしてP.P.は、UL接続と三極管接続。
300Bはシングルステレオアンプの参考回路もご用意しています。
特徴および技術内容
1.音質を左右する絶縁材料の選択と巻線構成
出力トランスの音質は総合的に決定されますが、まず絶縁材の選定と巻線構成が重要です。
導体は高純度ポリウレタン線を採用。絶縁材は高分子材料のポリエステルフィルムですが、音質的な配慮から直接導電部に触れないように工夫。
導体とフィルムの間に紙を入れて遮るようにコイル設計しています。
昔は絹をワニス処理したものを絶縁材に使っていましたが、NY20シリーズではそれにかわる物として、現在の素材を活用しながら高音質化をはかっています。
2. 広帯域周波数特性と高音質設計
音質を左右するのは周波数特性と位相特性です。NY20シリーズでは長年にわたって積み上てきたノウハウを活用。
高性能方向性圧延コア材(オリエントコア)による”カットコアのダブル構成”という独自の巻線構造を採用し、
50kHz以上までフラットに伸びる驚異的な広帯域周波数特性と高音質設計を両立させました。
ハイレゾ仕様をはるかにしのぐ高性能 出力トランスの誕生です。
3. 優美な外観フォルム
OY15型オリジナルモデルが醸しだす優美で美しい外観フォルムと外観サイズを実現したうえで高性能化と高音質化を実現。
またリード線を直出し方式に変更し、純度の高いエネルギー伝送を可能としました。
4. 低損失・高能率・小型大容量化を実現
出力トランスはできるだけロスなくスピーカーにエネルギーを伝えることが求められます。
その性能は周波数に依存するので、低い周波数まで飽和せずに再生しようとすると高磁束密度でも磁気飽和のない強力な鉄芯が不可欠です。
NY20シリーズではカットコアを2個組み合わせ外磁型にすることで採用(外磁型)することで鉄芯の断面積を2倍にアップ。
透磁率を2倍に高めた最適化設計により、鉄ロスのない低損失高能率化を実現しました。
こうした巻線の最適化設計に加え、トランスを収納するケースや内部構造にもこだわりました。
肉厚のアルミダイカストケースと熱硬化性樹脂による一体化で放熱硬化を高め大容量化を実現。
OY15型に比べ同じ大きさでパワーがあがっており(30Hz40W)、小型大容量化にも 成功しました。
5. 定インダクタンス化の実現
周波数や出力が変化すると、その磁束密度によって透磁率が変わるため、トランスのインダクタンスも変化し、パワーアンプの設計上好ましくありません。
通常のEIコアでは100倍も変化するとされていますが、NY20シリーズではカットしている部分がそれをおさえ、定インダクタンス化を実現。
インダクタンスが一定になるため、アンプ設計時の時定数(CR定数)の決定が容易になりました。
6. 徹底した振動抑制設計
トランスもコンポと同様、振動対策が重要です。鉄芯とコイルを熱硬化性樹脂で一体化。
音楽信号などの周波数や、レベル変化による鉄芯やコイルの振動、磁化力の変化による。
具体的には、 肉厚のアルミダイカストケース内に隙間なくエポキシ樹脂を充填(真空で引いたうえに樹脂を流し込む)という徹底した振動抑制設計で、
カットコア自体もカットする前に樹脂で固めています。
7. 直流重畳による鉄芯の飽和を抑制
シングルアンプでは直流電流が常に流れているため、これらを見込んだ設計になりますが、このような場合でも鉄芯の飽和を抑えることができました。
またプッシュプルアンプで出力電流がアンバランスになる場合がありますが、このような不平衡電流によるインダクタンスの低下を、
カットコアのダブル構成により最低限に抑えています。
8. 出力トランスの載せ替え
ラックスマンアンプへ載せ替えや、他のアンプでもインピ-ダンスが合っていれば載せ替えは可能です。
自作される方の為、トランスご購入者には参考回路図もご用意しています。
※下の画像はすべてクリックすると拡大出来ます
NY20シリーズの主となる対応真空管
各NY20シリーズ対応真空管 | NY20-3.5KS | NY20-3.6KP | NY20-5.0KP |
300B | 〇 | 〇 | 〇 |
PX25 | 〇 | ||
6550 | 〇 | ||
6550A | 〇 | ||
EL34 | 〇 | 〇 | 〇 |
350A | 〇 | ||
350B | 〇 | ||
KT88 | 〇 | ||
6L6GC | 〇 |
※上記の真空管は代表的な物です、上記以外の対応真空管はお問い合わせ下さい
雑誌掲載
MJ無線と実験 2023年1月号 |
MJ無線と実験 2022年11月号 |
MJ無線と実験 2022年4月号 |
MJ無線と実験 2022年11月号 |